日記20200531

体調が悪い。明日仕事に行きたくないという感情だけで出来ている気がする……。今日は新刊が出た『そせじ』を読んだ。山野一といえば『ねこぢる』のことを考えてしまうが、この本には『ねこぢる』の匂いはあんまりしない。……ということもなくて、世界の確実性…

電書でしか出来ないこと

これだけ電書が盛んになっても、電書でしかできない読書体験を押し出してくる小説ってあんまりない。これとかが最初に思い浮かんだけど、多分これは本であっても面白いと思う。(怖くて1回しか読めていないけど面白いです)電書が広まらない理由はそこにあ…

日記20200529

あんまりにもへにょへにょになって、温泉に行きたいとしか頭の中に浮かばなくなってきた。一週間くらい温泉に素泊まりして、本を読んで温泉に入って漫画を読んで温泉に入って散歩して温泉に入る。外の音はほとんどない。たまに小さな川のそばを歩いたり、目…

日記20200528

在宅勤務でもできる仕事を、連絡が面倒だからと言う理由で出勤させられている気がする。私は他の人と顔を突き合わせていない方がちゃんと会話ができるのでつらい。どういうコミュニケーションが得意かは人それぞれだけど、もし違う場合は片方が合わせなけれ…

日記20200526

なんだかトンチキな感じで仕事。楽しくないなと少しでも思ってしまったら一切何もできなくなる癖をなんとかしたい。 『スナックバス江』を読む。細かいギャグを各所にあしらい続けるところもネタもすこぶる現代的なのだけど、ほかの「現代的」な漫画より何度…

日記20200525

仕事をしていると何も出来ない。今日は人に教える仕事があって、しっかりとと会話能力の下手さを露呈してきた。 某ソシャゲのレイドが1日1回決まった時間しかできないので、こっそりとトイレでやろうと思ったら(そんな長い時間じゃないぞ!)電波が悪くて…

日記20200524 + 覚え違いの話

久しぶりに髪を切りに行く。しばらく自分で前髪を切っただけの麗子像のような髪型をしていたが、久々に会社に行くことになってしまったので。ちょっとだけマシにしてもらう。 たこ焼きを買ってきて食べる。持ち帰って中を見てみたら、思った以上にネギが乗っ…

日記20200523

休みなのでもそもそとパンを食ったり漫画を読んでいたらあっという間に夕方。髪を切りに行ったら営業終了していた……。 仕方がないので散歩して、初めて入ったメキシコ料理屋でご飯を食べる。タコスがおいしかった。今日は頭の中で『さらさら』と『僕の天使マ…

日記20200522

そろそろ在宅勤務が終わる予兆を感じつつ仕事。日本中の企業でまたあの日常が戻ってくるのだろう。またコロナ第二波が来るんじゃねえの感に満ち満ちている。村上春樹の『猫を棄てる』を読む。物語の欠片である自分たちと、欠片の集積によってしか成り立たな…

日記20200521

ちんたらと仕事をしながら音楽を聞く。というかほぼスピッツを聞いていた。 気になったことがあるとほとんどそれしかしなくなってしまう……。なぜか、ゲッツ板谷の本のことを考えていた。この人、とんでもなく言葉の振れ幅が大きい 「こういうことは書かない…

逃げろ!というエゴ ーー子グマ!子グマ!

こんな中途半端な記事を書いてから、ずっとスピッツについて考えている。全体としての話はいつか書くとして、今の思いつきを軽くまとめておきます。『子グマ!子グマ!』という歌がある。アルバム『醒めない』の3曲目に収録されている。私はこのアルバムの1~5…

スピッツについて(途中)

スピッツについて何か書こうとしたとき、軸をどこに置くかが難しい。歌詞もメロディも音も全てが緩やかに混ざり合っているからだ。そもそも、スピッツの歌自体が「混ざり合う」「分けられない」ものによって貫かれているように感じられる。セックスも死も恋…

日記20200517

ちゃんとしたものを書こうとするとブログから足が遠ざかってしまうので、ちょっとづつ日記をつけていこうと思います。引越し先のネット開設の電話がなかなかできなくて午後の半分を潰す。なんとか第一歩を踏み出したので、美味しいお肉を買ってきて焼き肉を…

そろそろ書きます

おひさしぶり!いろいろありましたがお元気ですか?スピッツライブ動画がyoutubeに上がってきたのでテンション上がって「スピッツと死」について何か書こうと思っていたのですが、どうもまとまらなかったので延期です。ライブ動画はぜひ見よう!『夏が終わる…

生きてます

荒波がざっぱざっぱと押し寄せて来ましたが、生きています。 本も相変わらず読んでいるのでどんどん感想書いていきたい所存。 リスト化しておきます。NOVA 2019年春号 (河出文庫 お 20-13)発売日: 2018/12/05メディア: 文庫QJKJQ (講談社文庫)作者:佐藤 究発…

イメージの顕現についておぼえがき――騎士団長殺し

『騎士団長殺し』を読んでちょっと気づいたことを書き留めておく。村上春樹の作品の主人公たちはちょっと特殊な人たちに見える。やたら丁寧な暮らしをしているし、思考の跳躍が何度も見られる。それを象徴するのが、服装についての細かな描写である。服の色…

変わる自分を許さない――私が大好きな小説家を殺すまで

『私が大好きな小説家を殺すまで』は、作り出す才能を失ってしまった人間と、崇拝する人間の話だ。人は変わる。ものを作り続けることは途方もなくいろいろなものを投げ捨てる必要がある。しかも自分の根っこに関わってくる。もしそれを失ってしまったら、自…

集めることは生きること――オブジェクタム

記憶は全て断片化し、集めておかなければ雲散霧消する。情報もそう。忘れられる権利という言葉があるけれど、大局的に見ればネットの情報のほとんどはアーカイブされず、ジャンクの山として消えていく(もちろん悪意をもってアーカイブされ続ける場合もあり…

統制しつくされたミステリ、人間には統制できない探偵――喰いタン

www.sukima.me 11月30日まで無料なので『喰いタン』の話を書かねばなるまい。そう決意したはいいものの、『喰いタン』についてはネットの民がすでに書きつくしている。私の駄文を読むよりも、まずはページを開くが良い。……とはいいながら、自分の感想を書い…

誤解によって生まれる不思議――今だけのあの子

芦沢央の『今だけのあの子』を読んだ。女どうしの友情に絡まるちょっとした不可解をテーマにした連作集である。彼女たちの間に起こる不可解は、たいてい主観の誤解によって生まれている。どんなミステリでもそうかもしれない。結末から遡っていけば何も不思…

「普通」が崩れるこわさーー鳥肌が

ほむほむ(「愛よ」とか言っている方ではなく短歌作っている方)は、あまりに普通すぎて誰も取り上げないことを適切な言葉で取り出すことができる。短歌評論(出典忘れた)で「歌人ははっとするほど普通の人」ということを本人が言っていたのだけれど、まさ…

くずにっき

風邪をひいて寝込んでいた。人生を生きていない状態を継続している。読んだ本が溜まってきているので感想をどんどんまとめていきたいが、なかなか体力がおぼつかない。老人と化している。

他者そして自分のカリカチュアーー死体泥棒

『騎士団長殺し』と同じタイミングで『死体泥棒』を読んだのは偶然なのだけれど、世界に置いて行かれた人を描写しているという意味でこの2つはとても良く似ている。『CARNIVAL』のシナリオライターとして有名な瀬戸口廉也。小説家としての名義が唐辺葉介で…

騎士団長殺しについて一言

『ダンス・ダンス・ダンス』と『ねじまき鳥クロニクル』やんけ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (すいません後でちゃんと感想書きます)

日常の陥穽

図書館で上下巻を一気に借りた。家に帰ってよく見たら、どちらも下巻だった。よりにもよって、という感じだ。 図書館に同じ本は2冊ない、という思い込みが確認を怠らせたのだろう。だが、有名な本だとそういうことがままある。日常の陥穽、という感じだ(否…

それはあまねく訪れる――学園七不思議

つのだじろうの『学園七不思議』をだらだらと読んでいた。アニメの方は未見。美少女ってわけではないが、全体的に女の子の顔がひねくれていてかわいい。特にいじけた口が好きだ。やはりホラーと女の子はワンセットだ。いくつかの学園編に分かれていて、主人…

へんなかばん

ある程度の年齢になると、ユーモア系のアイテムを「素」で持っているだけで一人前と扱われない。私は社会からドロップアウトしている身なので、自分が好きな変なものを持ち歩いているのだけれど、そうでないときに比べ周りの人たちの目が厳しいというか、ぎ…

リッツくらい大きなダイアモンド

「そんなのぜんぜんお話にもならないさ。だって僕の父は、リッツ・カールトン・ホテルよりも大きなダイアモンドを持っているんだもの」 『リッツくらい大きなダイアモンド』は、フィッツジェラルドの小説としてはちょっとだけ珍しい。フィッツジェラルドの大…

本を投げることすらできやしない――コズミック・ゼロ

人間が、たくさんいる。 シンプルすぎて斬新ですらある書き出し。元日午後零時に初詣客が多数消失、それとともに警視庁などが謎の集団に占拠される。それは『日本絶滅計画』の始まりだった――。消えた家族を探す婚約者ペアとその家族を中心に、SISとかCIAとか…

リソースの割り振り方――彩紋家事件

『コズミック』を遠い昔に読んで異様な衝撃を受けた覚えはあるのだけれど、『カーニバル』や『ジョーカー』は未読である。なぜか今回は『彩文家事件』と『コズミック・ゼロ』を読んだ。 読んだ感想を一言でまとめると、「『コズミック』の面白さって大量に人…