ミカるんX

特撮、宇宙、哲学、SF、格闘技、そしておっぱい。作者が好きなものをすべて詰め込みました……という漫画。大ぼらをしれっとした顔で語り、力技ですべてを抑え込む。筋立て自体は特撮モノの定番に則っているので割とシンプルなのが、「この人わかってるなあ」感を出している。

8巻でカッシアスが言っている話はほんとうにそのとおりで、卑小な人間たちが答えることはできない。この話は人間讃歌だから、あの終わりでもいい。人間の愚かで誇るべき特質を見せつけるように、彼はあの道を用意した。彼女たちは人間を守るために戦ってきたのだから、人間を捨てることが物語の要請上できないというのもある。でも、航行者としてたった二人が宇宙をゆく道はどうしようもなく美しい、そんな気がしてしまう。

……うまくまとめきれない。今日はここでおしまい。

ウテナ』の『永遠のものなんてあるわけないのにね」という言葉に対して答えを見つけるきっかけになるかもしれない。