京極夏彦の話をする怨霊

『続巷説百物語』を読んでいた。京極夏彦の本は四コママンガみたいだと本人が言っていたと思うのだけど、確かに筋に必要な情報を開示する順番が四コマっぽい。というか理屈っぽい。

しかし、情報が多すぎて記憶のキャパを超えると大変なことになる。『塗仏の宴』とか『絡新婦の理』とかね。

嗤う伊右衛門』とか『魍魎の匣』、『鉄鼠の檻』の情報量はちょうどよくて、京極夏彦のいいところが出ている。怪談として出来がいいのは『百鬼夜行――陰』。『姑獲鳥の夏』は関口君がかわいい。